忘れられない悲しい事件がありました。
神奈川県厚木市でのこどもの虐待死の事件です。
今でも自分の言葉で人にお話ししようと思うと、胸が詰まり声が震えて全てを話せません。
当時、私は既に4人の子供がいましたが、その事件が起きた時は亡くなった男の子が
ちょうど2番目の息子と同じ位の年頃でした。
亡くなった男の子の置かれた状況を想像すると、自分の体が震えるほど怖くて悲しくてたまらない気持ちになります。
そして自分にも同じようなことが起こってもおかしくはないとも思えるのです。
その事件を知ってから、食事が喉を通らなくなりました。
夜になるとその男の子ことが頭に浮かび眠れません。
誰もいない部屋に一人、雨戸をしめられ、電気も付けられず、誰とも触れ合えず、
トイレも、ご飯も一人では何も出来なかったはず。
「寂しかっただろうな…」「怖かっただろうな…」
「パパとママに会いたかっただろうな…」
「生きたかっただろうな…」
アパートの一室での出来事。
隣にも周りにも人は住んでいたのに、気づかない。
私はなんでそのパパと知り合いじゃなかったんだろう。
なんで私に助けてって言ってくれなかったんだろう。
なんで私はその親子と出会えなかったんだろう。
関西に住んでいた私には、神奈川にいたその家族の悲鳴は届かないのが当たり前なのだけれど、耐えがたい憤りと自分の無力さを感じました。
そして、もう一つ
虐待は外から見えない。隣にいても気づけない。
だから私は沢山の人と繋がる事。また人と人を繋げる事をしないといけないと思っています。
誰にでも逃げ場所が何か所もないといけないんだと思います。
助けてーって気軽に言える相手を何人かの繋がりの中から選べるといいのです。
亡くなった男の子が私を動かしてくれるので、いつも力が沸きます。