私の力の源、活動のきっかけ

忘れられない悲しい事件がありました。

神奈川県厚木市でのこどもの虐待死の事件です。

今でも自分の言葉で人にお話ししようと思うと、胸が詰まり声が震えて全てを話せません。

 

当時、私は既に4人の子供がいましたが、その事件が起きた時は亡くなった男の子が

ちょうど2番目の息子と同じ位の年頃でした。

亡くなった男の子の置かれた状況を想像すると、自分の体が震えるほど怖くて悲しくてたまらない気持ちになります。

そして自分にも同じようなことが起こってもおかしくはないとも思えるのです。

 

 

その事件を知ってから、食事が喉を通らなくなりました。

夜になるとその男の子ことが頭に浮かび眠れません。

誰もいない部屋に一人、雨戸をしめられ、電気も付けられず、誰とも触れ合えず、

トイレも、ご飯も一人では何も出来なかったはず。

 

 

「寂しかっただろうな…」「怖かっただろうな…」

「パパとママに会いたかっただろうな…」

 

 

「生きたかっただろうな…」

 


 

アパートの一室での出来事。

隣にも周りにも人は住んでいたのに、気づかない。

 

私はなんでそのパパと知り合いじゃなかったんだろう。

なんで私に助けてって言ってくれなかったんだろう。

なんで私はその親子と出会えなかったんだろう。

関西に住んでいた私には、神奈川にいたその家族の悲鳴は届かないのが当たり前なのだけれど、耐えがたい憤りと自分の無力さを感じました。

 

 

そして、もう一つ

虐待は外から見えない。隣にいても気づけない。

 

 

だから私は沢山の人と繋がる事。また人と人を繋げる事をしないといけないと思っています。

誰にでも逃げ場所が何か所もないといけないんだと思います。

 

 

助けてーって気軽に言える相手を何人かの繋がりの中から選べるといいのです。

 

 

亡くなった男の子が私を動かしてくれるので、いつも力が沸きます。

 

この記事を書いた人

しおたひとみ

育児を通して本当の自分と向き合うことになった30代の母親です。
穏やかな性格だった独身時代には、
自分とは無縁と思っていた「怒り」という感情。
しかし結婚して子供を授かり育てていくうちに、段々と理想と現実のギャップに苦しみ、子供を愛しているのかさえわからなくなっていき精神状態は最悪に。
又育児環境も、両親との同居、4度の転勤など変化の多い中
イライラをコントロールすることができずに悩んでいました。
そんな時テレビで紹介されていたアンガ―マネジメントに出会い、
藁をもつかむ思いで学び始めた事をきっかけに
その後日本ではまだ少ない怒りの専門家としてアンガ―マネジメントを伝えていく為、ファシリテーターの資格を取得。
自分自身も日々イライラコントロールのトレーニング中ではあるけれど、
今はイライラすることはほとんど無く、大好きな子供たちと笑って過ごせるようになりました。

現在男の子3人、女の子1人の母。
お母さん向けのネットショップ運営中。
2016年12月から、地域で子供食堂をはじめました。
「過去の自分と同じような精神状態の、育児中のパパやママをサポートする事・頑張っている子供の身近な相談相手になる事・人と人を繋ぐ事」
をモットーに個人で活動中。